何かに導かれるように夜のカフェにやってきた悩める者が、ドラァグクイーンの作る優しい味の飲み物や食べ物を口に入れ、人生訓を聞いて立ち直っていくという短編集です。ストーリーは牽引力があり、続編を読みたがる読者が多いのはよくわかります。
　しかしドラァグクイーンである主人公の性愛については言及がなく、少数民族が特殊能力を持っているというたぐいの小説と同様、これが売れるうちは、LGBTとそうでない人との障壁はなくならないと思います。
　著者は、性同一性障害の美少女が男子として水泳大会で大活躍する小説も書いているようです。性同一性障害者は、特別に秀でた才能がないといけないのかな。

全部で4作の最後の作品です。
考えが違っていても、一緒にいる事は出来る。
認められなくても見守る事は出来る。
理解が出来なくても、思いを馳せる事は出来る。
この本の主人公、おかまではなくドラァグクイーンのシャークさんに、私も何度も救われました。
そして、シャークさんが誰の事を想って生きているのか、この4冊目でわかった様な気がします。

1作目から読んでいて、どんどん次が読んでみたくて購入しました。
とうとう最終巻で、お別れするのか寂しいです...
（家族の代筆です）

近所の本屋では、入荷する迄時間がかかるのでこちらで購入しました。送料無料なので大変助かります。