それほどメジャーなメーカーではないのかもしれないが、かなりの実力があることを実感した。無理に軽量化にこだわらず、強度・しなり等のバランスを考えて設計されたフレーム類は快適。グラベルということもありタイヤはかなり太めとなっているが、センター部はオンロード向けの設計となっており、空気圧を高めにした場合には重さはほとんど感じられず軽快。逆に空気圧を思い切って低めにした場合にはファットバイクのようなかなりの悪路走破性を誇り、とても楽しい。ちなみに、太いが故に一部駐輪場は使えないケースもあることには注意。変速はフロントシングルの10段と控えめなものだが、守備範囲は意外にかなり広く、よほど特殊な乗り方をするのでなければまず不満に感じることはないだろう。むしろフロントのシングル化で、トラブル軽減や軽量化のメリットが勝っていると思う。さらに、これでもかと豊富なダボは拡張性に富み、様々なカスタムも楽しめる。ただ一点、フレームの塗装についてだけはアメリカ品質というかあまり褒められたものではないところが惜しいが、普段使いから遠出、悪路もこなす素晴らしいモデルで、価格も比較的良心的と言え、満足度が非常に高い。