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第二次世界恐慌サバイバル特集




ペットショップのオーナーがキャバ嬢に見栄を張ったせいで悪循環に陥ったというエピソードがありましたね。ほかにも男の見栄や虚栄心がきっかけになっておかしくなっていくストーリーが多いように見受けられます。

田島先生
意図的に書いているわけではないんですけど。さまざまな依頼者を見てきましたし、僕自身の経験も踏まえれば、やはり男性一般、特に零細企業の社長さんなどによくみられる特性じゃないんでしょうか。 零細企業の経営者なんて、サラリーマン以上に体裁にこだわっていると思うんですね。そうしないと「あそこは儲かってないから商品を売り掛けで卸すのは控えた方がいいぞ」とかなんとか、悪い噂をたたかれてしまうことがあるんです。だから零細企業の社長さんなんて見栄を張る時にはすごく張りますが、そのくせ儲かってると思われると同業者などからやっかまれるので、「いやいや、なかなか経営が厳しくてね……」なんて矛盾した言動をすることになっちゃうんですね。見栄を張りメンツを守ろうとして気張った結果、余計なものまで背負い込む。 そうした見栄をつまんないことだと断じるのは簡単ですけれど、古今東西で皆さん大なり小なり似たり寄ったりの行動をしてしまっているのは、やはりそれが大事だからじゃないでしょうか。頭ではバカだよな、とわかっていても、実際に直面するとやっぱり見栄を張ってしまう。そのツケを後に苦労して払っていく……。 僕は、そこに大人のドラマがあるんだと感じてるんです。


見栄を張ることを単純に悪者呼ばわりするのではなく、なぜそれが起こったのか、そう言わざるを得ない事情にドラマが潜んでいると。

田島先生
そうですね。どこかの評論家先生などは、テレビなどでこんな行動をとってしまった人を馬鹿だね、みたいに言うじゃないですか。でも僕は馬鹿だなぁと思わないんです。普通の人が、ごく当たり前に持ってる感情じゃないかと思うのです。そして、『カバチタレ!』という作品を創作していく上で、とても大事なものだと思っています。 なにより、僕だって見栄を張っちゃって「ああ、またやっちまった!」なんて思うことはたくさんありますから(苦笑)。

男の見栄や虚栄心がきっかけになっておかしくなっていく


まったくもって身につまされる話です。

田島先生
はい。特に女性の前に出ちゃうと、男性なんて格好つけずにはいられませんし(笑)。


そのような生々しくて身近な事件と法律を扱う作品ですから、実用書的な読まれ方をされることも多いと思います。

田島先生
僕も色々とそういったお話は聞いています。大学の授業で使われてたよとか、金融機関の研修教材になってたよとか。正直に申し上げてうれしいです。ですけれど、マンガはエンターテイメントです。大げさにものごとを進めないといけない部分もありますし、わかりやすさを重視することで、正確性というものが犠牲になる面もあるんですね。もちろん、嘘を書くという意味ではないんですよ。ちゃんと整合性もとっていますし嘘にならないような配慮も極力しているつもりです。しかし、ストーリーの腰を折らずにエピソードを進めてゆけば書ききれないところもある。そうすると、誤読される可能性もないとはいえなくなります。ですから、純粋な実用書として使うにはやはりリスキーな面もあると思います。じっくりと読んでいただいて作家としては喜ばしい反面、法律家としては、ちょっと汗してしまうところもあります。


全部実話だと思っている人も少なくないかもしれませんね。

田島先生
それでも実用書に……というのであれば、、世の中こんなことがあるんだよ、そんな時にはこんな法律の規定があって、こんな風に使えるんだよ、という程度の、法律実務のイメージをつかむ入門書だとでも思ってください。 もちろん、嘘を書いているつもりはありませんので、ストーリー以外の細部をも検証するつもりでじっくり精読してもらえれば、類似事件に遭遇したときに役立つでしょうが、でも、そこまでするのはすでにマンガの読み方じゃないですよね(苦笑)。


→インタビューその3(取材の苦労)