20世紀最大の詩人とも謳われたアメリカ人 Wallace Stevensの詩である『The Grey Room』の一節からそのタイトルを引用した、待望の新刊は、写真表現の限界への叙情的な探究ともいえる作品です。

アレック・ソスが長年行ってきたアメリカの社会的な風景を捉える試みは『SONG BOOK』、回顧的作品集『Gathered Leaves』によって一つの区切りを迎えました。その後一年に渡り、写真撮影から距離を置き、創作のプロセスを再考したアレック・ソスが到達した新たな写真表現を実践したシリーズです。

大判で撮影されたカラーのポートレートの今シリーズは、特定の場所であることの意味を模索することを目的としていません。アレック・ソスは、多様小な被写体の内部空間に入りこむために、彼らの自宅を舞台にポートレートを撮影することでより深い理解を試みています。

ニューヨークの小説家のハニヤ・ヤナギハラによる、アレック・ソスへのインタービューも収録されています。

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