昭和21年、人々の心や暮らしに深い傷跡が残る終戦後の日本では、NHKの「ラジオ歌謡」の放送が始まりました。食べるものも着るものも乏しく、家族が肩を寄せ合って暮らしていたあの頃。ラジオから流れた明るく朗らかなメロディーと歌声は、どれだけ人々の心を励まし、希望を与えたことでしょう。

あの時代を知る私たちにとって“心の絆”ともいえる「ラジオ歌謡」の名曲が、CD全集として集大成されました。その数全180曲、この番組から登場した数々のヒット曲や、ひとたび耳にすれば懐かしく胸に響く名曲の宝庫です。
美しい言葉で綴られた四季の輝き、ささやかな日々の発見や悦び、心躍る季節の行事、人生の憂い…ラジオ歌謡の一曲一曲には、物はなくとも心豊かに暮らしていた昭和の日々の記憶が刻まれています。いつまでも忘れたくない、かけがえのない想い出に満ちた“こころの歌”を、どうぞこのコレクションでたっぷりとご満喫ください。