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■ 松翁軒の歴史 ■


松翁軒の歴史を繙く(ひもとく)と、
長崎カステラの歴史を語ることにもなるともいえる弊店は、
江戸中期よりつづいたカステラづくりの老舗でございます。

■天和元年(1681年)■山口屋貞助がほぼ現在の地に創業。

■寛政の頃■五代要次郎は、ざぼん漬の製法を習得して売り出し、
また晩年には六代幸次郎に寒菊の製法を伝えました。

■文久の頃■七代熊吉の細工物と呼ばれたと言います。
この代に、国学者中島広足の知遇をえて松翁軒と改称しました。

■明治33年■パリの大博覧会にカステラを出品し銀牌を受賞、
続いてセントルイス万国大博覧会では名誉大金牌を受賞。
国内外の博覧会等で得た金牌は数を知りません。


累代菓子作りひとすじに取組んできましたが、明治に入って、
八代貞次郎は、当時珍重されていたチョコレートに心をひかれ、
元祖伝来のカステラにチョコレートの味を加えてみました。
これが現在のチョコラーテの前身です。当代にいたって70年ぶりに
復活し皆様のお手もとに御愛用いただいている〈チョコラーテ〉は
〈カステラ〉の上品な風味とチョコレートの当世風な味とが引き立てあい
新しい味を生み出すよう苦心したものです。

その後、香り高い抹茶を使用した(抹茶カステラ)をはじめ、
チーズカステラ、小倉カステラなど、日々、研鑽を重ね、
新しいカステラ作りにも、挑戦しております。

けれども、その基本にありますのは、伝統の味を守ること、
基本の製法に忠実であること、職人の妥協を許さない技術です。

これからも、全国の皆様に 長崎の文化ともいえる
おいしい『カステラ』をお届けできますよう、
日々、初心に戻り、カステラ作りに精進してゆきたいと思っています。




■ 松翁軒のカステラができるまで ■




口に入れると ふっくらしっとり 甘やかな カステラが口にいっぱい広がります。
松翁軒の『カステラ』のおいしさの ≪秘密≫ ご紹介いたします。

1、熟練した職人が一人一つの釜を担当し、はじめから終わりまで
  全て、一人の職人が責任を持って、カステラを焼き上げます。
     昭和のはじめの頃まで、『引き釜』を使っていました。

2、毎朝、島原から取り寄せる新鮮な卵、
  厳選された砂糖と小麦粉
  米どころ佐賀より取り寄せている 米から作られた米飴
  すべて、材料は、新鮮で 吟味されたものが 使われています。

3、暑い夏、寒い冬、湿気の多い梅雨の時期、
空気の乾燥する春先   それぞれの時期で、お砂糖の溶け方
溶けるのにかかる時間が   違います。
  そのため、それぞれの気候に合わせて、
ボール(材料を合わせ る器具)を適温に温めたり、反対に適温に下げたり
 職人の長年の勘による、工夫が一年を通してみられます。

  『カステラ』を焼くための配合帳(レシピ)はありますが、
  先にお話した職人の口伝による その日の 気候に合わせた
  焼き方は、一年を通して、体で覚えるものなのです。

 


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