グッドイヤーウエルト製法は最も工程が複雑であり、多くのパーツと職人の熟練した技が必要とされます。当然、大量生産には向きません。しかしグッドイヤーウエルト製法を守り続けるのにはわけがあります。なによりも丈夫で長持ちすること。そして靴を縫い上げる麻糸が適度に伸縮するので使うほどにその人の足に馴染んでいくからです。こうなったらもうその人は、スコッチグレインを手放せません。何年も(中には10年以上も)ていねいに履き続けて下さっているお客様からの修理依頼が来たりすると、私たちも思わず嬉しくなってしまうのです。 |
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![]() 木型とともに、靴づくりの良し悪しを決めるもう一つの重要な要素。それは「革」そのもです。スコッチグレインは国内だけではなくイタリア、スペイン、フランスなどからなめし革を仕入れています。これらは検品によって先ず1等〜3等まで分けられ、それぞれの使い道が決定されます。しかし一枚の革も、全部がよい部位であるとは限りません。小さなキズやトラとよぶ縞模様、血管の痕など、一枚一枚が全部違った表情を持っています。こうした革の表情を読み取り、どんな加工に回すかを決定していくことも、熟練の職人の技なのです。 |
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各パーツは、抜型とプレス機を使い革を打ち抜いていくことで出来上がります。革のいちばんいいところは甲の部分に先ず使い、トラや血管がある部分は目立たない部分に使っていきます。こうしてできるだけ材料をムダなく使いきるのです。大変手間がかかる方法ですが、そうすることで環境負荷を減らすと同時に、お求めやすい価格を実現しています。細かなパーツまでも総て内製し一貫生産している理由は、そんなところにあるのです。 |
製法はグッドイヤーウエルト製法を守りながら、よりよい履き心地を求めて、機能は進化を続けています。たとえばスコッチグレインのクッション剤には、特性のスポンジを使用しています。以前はコルクを使用していましたが、コルクは一回潰れてしまうと反発力がなくなってしまいます。しかしこの特性のスポンジは何年経っても反発力が失われず、しかも細かな穴あけによって軽さと通気性のよさも同時に実現しています。またシャンク(不踏芯)も鋼の板バネからプラスチックに変えています。このことで軽く音のしない靴が出来上がっているのです。 |
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当社の製品はどのシリーズにも同様に左右とも小さな穴が開いております。キズと思われることも多い穴なのですが、実は丁寧な製造工程の証しなのです。 |
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グッドイヤーウエルト製法では、複雑な工程の中で、特殊な機械を使う場面が何度かあります。例えば「縫う」ということに関しても、普通のミシンとは違い先ず針で穴を開けてから糸を通して行きます。木型に密着させる革の成型も、蒸気で熱を加えながら行います。そうした機械の中には、特注のものも少なくありません。昨今の悩みは、こうした機械の修理人が少なくなってしまったことです。私たちにとっては機械は大切な命。靴職人も機械のメンテナンスができるようにならないと一人前とは言えないのです。 |
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2005年夏には「クールビス」の言葉が登場したように、ビジネスシーンでのスタイルもどんどん変わってきています。特にJリーグ登場時に社会人となった世代が30代となり、職場でもアクセサリーを身につけたオシャレな人が増えてきました。スコッチグレインも、こうしたファッショントレンドに合ったデザインを日々開発し提案しています。ロングノーズタイプはその一つ。低い甲が前に長く伸び、シャープな印象を与えてくれます。伝統技法と新しいデザインが、まさにそこに溶け合っているのです。 |
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