革のあれこれ
染色について
●特にイタリ−染色されている革は、タンニンなめし(*1)後、アニリン仕上げ(*3)が主流で、色ムラ・グラデーションがでていますが、使い込むと味が出て革本来の風合いになる楽しみがあります。
また同じ革でも出来上がる季節により、染めの濃淡が違いますし、本革の血筋・しわ・傷もあります。
(*1)タンニンなめし:植物鞣しのこと。木の皮、小枝、木の実、葉、幹などから抽出したタンニン物質、俗にいう「渋」で鞣すので「渋なめし」または「植物鞣し」ともいう。特性としては伸縮性が少なく型崩れしにくい。
(*2)クロームなめし:植物鞣し(タンニン鞣し)に対して鉱物(金属)鞣しのことをいう。塩基性硫酸クローム塩という化合物を溶かした液を用いる。特性としては柔軟性があり、しかも耐熱性がある。
(*3)アニリン仕上げ:アニリン染料で仕上げた革のこと。合成染料の1種であるアニリン染料で仕上げたもので、銀面の模様を効果的に浮き出させた透明仕上げした革を呼ぶ。主として、高級なカーフ、キップ等の仕上げに行われる。
色落ち・型崩れ
●イタリーの革製品は風合いを保つために、色落ち止め加工を施していないことが多く、摩擦・水濡れ・汗などによって、色落ち・型崩れする場合があります。
バッグの場合は、衣服などに色落ちすることもありますので、ご使用の際には素材に合った防水スプレーをかけることをお勧めします。
素材別お手入れ用品
革の種類
うし
・カーフ
生後6ヵ月以内の仔牛原革を製革したものを言う。又はカーフスキンと呼ぶ。カーフは繊維組織が緻密で、銀面は細やかで柔らかく、傷も少ないので高級革製品の材料として広く使用される。牛革の中では判が小さく薄手でキメ細かく最も上質なものとされている。乳牛用種(ヘレフォード)などの牡が大部分である。9.5ポンド以下のものをライトカーフ(革にして約90デシ)、9.5から15ポンドのものをベビーカーフ(革にして約130デシ)と呼ぶ。
・キップ
生後6ヶ月から2年くらいのものを言う。カーフに比べて銀面は粗くなるが、厚みもあり製品化の際の効率も比較的いいので手ごろな材料とされる。
・カウ
生後2年くらいの牝の成牛皮で既に出産したものを言う。BAGに使用されることはない。銀面の細かさはカーフやキップに比べて劣るが、ステアより細かい。原皮の重さで30〜53ポンドまでをライトカウ、53ポンド以上をヘビーカウという。正しくは、牝成牛でも既産ものを「カウ」と予備、未産の牛は「カルビン」と呼ぶ。
・ステア
生後3〜6ヵ月以内に去勢した牡の2年以上経った成牛皮を言う。
うま
繊維構造が粗く薄くて摩擦抵抗にやや劣る。肉馬、ネズ馬、クローム又はタンニンなめし。コードバン(尻の部分タンニンなめし)部分だけは空気、水も通さない程繊維が緻密に絡み合い、仕上げた革は素晴らしい光沢がある。主にランドセル、小銭入れがある。
ぶた
耐摩耗性にすぐれている。革の表面に毛穴が3つずつ並んでいるのが特長。スエード状に仕上げたピッグスキン・スエ−ドはよく知られている。わが国で原皮が自給自足できるのはピッグスキンだけである。通気性、耐摩擦性に優れ、毛穴のあとが特徴のある模様をしている。衣料用、カバン、袋物、靴の裏用等に使われる。
ひつじ
・ラムスキン
薄く滑らかで柔軟性に優れている。 生後2ヶ月ぐらいまでの仔羊皮のこと。衣料革、高級手袋革等として多く使用されている。
・シープ
仔羊をナッパ又はラムと呼ぶ。米カルフォル二ア州のナパで鞣されていたので、この名がある。皮質は薄く、柔らかで、婦人靴や裏革などに使われる。衣料革、高級手袋革等として多く使用されている。
やぎ
薄く柔らかで毛穴の特長があり、しかも丈夫で型くずれしにくい。山羊ゴート(Goat) ゴートメッシュが代表的。羊革より肌が硬くて丈夫で、繊維の充実度が高い。仔山羊の革はキッドスキン。
しか
鹿革一般をディアスキンといい、「バックスキン」は本来ディアの中でも牡鹿の銀面(表革)にヤスリをかけ、ケバ立たせたものだけをいう。柔らかで手触りが良い。耐水性があり洗濯が出来る等の特長がある。鱈(たら)油などでなめしたものをセーム革という。ちなみに雌鹿の革はドウスキンと呼んで区別している。
カンガルー
オーストラリア産の皮を鞣したもの。薄手で柔らかく、非常に摩擦に強い。
爬虫類
ワニ(クロコ)、トカゲ(リザード)、蛇(パイソン)いずれも独特のウロコ模様が美しく丈夫で耐久性にすぐれている。
水牛
丈夫で耐水性のあるバッファローの革。
鮫
シャークスキン(シマ模様)
はらこ
胎児。主にポニー(仔馬)がほとんど。短くて柔らかく美しい毛並みが特徴。とてもデリケート。
だちょう
オーストリッチ。羽根を抜いた跡が丸く突起して変化のある模様が革の表面にできるため、珍重されている。