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フレイバーとアーミッシュについて、旅行紀行としてお話をさせて頂こうと思います。
 
   

       
 
ニューヨークの西、ペンシルベニア州からカナダにいたるまでの20州にわたり、広い範囲にアーミッシュは住んでいます。人口は13万人以上。大多数が農業に従事し、今でも増加しているそうです。
アーミッシュには厳格なルールがあり、自動車を所有したり運転してはいけません。そんな彼らの移動手段は馬車。しかもゴムのタイヤは許されていないため、なんとタイヤは木と鉄でできています。自転車もタイヤはゴムですからだめです。ガスは使ってもいいのですが電気はいけません。電話を家に引くことも許されません。
   
みんなが同じようにとても特徴的な服を着ています。アーミッシュは便利なものから距離を置くことによって昔の生活スタイルをそのまま守ろうとしています。そうすることによって、公害も、交通事故も、犯罪もない平和な生活を守ろうとしているように見えます。
実際のアーミッシュはそれほど単純には説明できません。地域によってあるいはグループによって、服装やルールも違います。
歴史的にはアーミッシュはヨーロッパでカトリック教会から迫害にあったドイツ系のキリスト教宗教改革の急進派で、建物としての教会を持たず、実際の生活の中で聖書に書いてあるとおりに生きようとする熱心なキリスト教徒です。
 

       
 
フレイバーが目指すものは本物のアメリカンホームメイドケーキです。
アーミッシュはアメリカに移民したころの手作りの精神をそのまま残しています。彼らの作るものはペンシルベニアダッチと呼ばれ、アメリカではホームメイドケーキの原点だといわれています。
もうひとつの理由はアーミッシュの基本的な考えが素朴で飾らないことを理想としていることです。フレイバーでは素朴で飾らないからこそ美味しいお菓子を作りたいと願い、カタログやパッケージ、制服などにもアーミッシュをテーマにしています。
   
上の写真はアーミッシュが多く住む町アイオワ州カローナにあるフレンドシップスクールというアーミッシュの学校です。左はアーミッシュの家に飾ってあったこの学校を描いた絵です。
この絵をモチーフにパンフレットやクリスマスのパッケージを作りました。絵の左下には馬車が見えます。
実際のアーミッシュはキリスト教徒としてクリスマスを祝いますが、ツリーを飾ったりはしません。何かを飾ったりシンボルを作ることを避けます。
 

       
 
3.スローライフ?

馬車であってもゴムのタイヤでは早く走れるからだめなようです。要は中庸な速度でコトコト走らなければいけないのです。もっと早く、もっと早くとあくせくしがちな現代人とは逆の考えです。アーミッシュはスローライフという言葉は使いません、きっとスローだとも思っていないでしょう。
   
アーミッシュは電気を使わないと言っていながら、電池はよかったり、自動車を運転してはいけないけど乗せてもらうのはよかったり、電話を家にひいてはいけないけど外でかけるのはよかったり。一見矛盾しています。
自分たちの生活のペースが乱されないように選択して妥協しているようです。彼らはかたくなに文明を拒むのではなくフレキシブルです。だから長続きするんでしょうね。

(画像をクリックしたら大きい写真が見れます)
 

       
 
4.子供たちは

キリスト教徒でもあり、農業に人手もいることから、大多数のアーミッシュは子沢山です。子供たちは自分たちだけの学校に通っています。小さなワンルームの学校では1年生から8年生までが一緒に学びます。アーミッシュ独自の文化と価値観を守るために一般の学校には行きません。
右の写真はペンシルベニア州ランカスターにある学校です。休憩時間に外でボール遊びをしています。 子供たちはおやつに着色料をたっぷり使った、どぎつい色をした駄菓子を食べていました。食に関して自然なものだけにはこだわっていないようです。
子供たちは学校まで歩いて通います。先生はたいてい家事の責任を負わない未婚の女性がなります。学校では知識的なことよりも、正直で、良識的な働き者になるように教育されるようです。宗教的なことは触れず、英語とドイツ語も教わります。
   
もちろん電気はありませんから暗いときにはガス灯を使います。
授業中に先生は時々石炭のようなものをストーブに入れていました。このストーブを使って、持ってきたお弁当をあたためるそうです。
幸運にもアーミッシュの学校を見学する機会を得た私を、子供たちは見えないふりをするのではなく、興味をあらわにして歓迎してくれました。テレビもラジオもない彼らには、初めて見る東洋人だったかも知れません。
 

     
 
5.みんながアーミッシュになるの?



アーミッシュでいるためには厳しいルールに従わなければなりません。生活のすべてが制限されていてまったく自由がないようにも見えます。
子供たちは二十歳前後に洗礼を受けるかどうかを選ぶことでアーミッシュになるかどうかを決めます。洗礼を受けるまではある程度のルール違反も許されるそうです。洗礼を受けずにアーミッシュをやめる人も少なくないようです。また、いったん外の世界に出た後、戻ってきて洗礼を受け、アーミッシュになることもできるそうです。ルールに従うことをあえて選択しているアーミッシュは、自由なようで選択している実感が少ない私たちとは対照的な気がします。
写真・文 / 岩田有司
 
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