【何故、ダイバーはダイブコンピューターが必要なのですか?】
ダイブコンピューターは、
ダイブテーブルと同じことを同じやり方でします。つまり、モデルを使って理論的にどのくらいの量の窒素が体内に蓄積されているかを計算します。また、深度計・タイマー・ソフトウェアを使って、個々のダイビングに合わせて個別にダイブテーブルを計算します。
ダイブコンピューターはダイビング中ずっと、この「個別ダイブテーブル」を深度の変化に合わせて更新し続け、どのくらいの減圧不要潜水時間が残っているかを常に表示します。
【ダイブコンピューターの長所と短所】
[長所]
■時間と深度を自動的に記録するため、ダイブテーブルより使いやすく、人間による間違いがありませ
ん。ただし、ダイブコンピューターのスイッチをオンにしたからといって、自分の頭のスイッチを切って
しまってはいけません。
■マルチレベルのプロフィールで減圧不要時間が増えます。浮上に伴って窒素の吸収速度が遅くなる
ため、ダイブコンピューターはそれを計算に入れて、減圧不要時間を増やします。
ダイブテーブルの場合は、ダイビング中ずっと最大深度にいたと仮定しなければならない為、許容潜
水時間(ダイビングしていられる時間)がずっと短くなります。マルチレベルのプロフィールで増える減
圧不要時間はかなりの長さになり、コンピューターを使ってダイビングをする事を最大の利点だとい
えます。
■ダイブコンピューターが使うのは、ダイブテーブルで用いられる近似値や大ざっぱな計算ではないた
め、減圧不要時間が長くなります。
■ダイブコンピューターは、丸一日のダイビングの理論窒素量を記録します。ダイブテーブルの場合、
ダイビングごとに許容減圧不要時間を計算しなければならず、最初のダイビングの長さと深度、水面
休憩時間の長さ、2回目のダイビングの予定深度によって異なります。これは難しいことではありま
せんが、ダイブコンピューターなら自動的に計算してくれます。
[短所]
■ダイブコンピューターは故障することがあります。故障はダイビング前、ダイビング中、またはダイビン
グ後のいつでもおこり得ます。
■ダイブコンピューターあ理論上のデータを手際よく処理して表示しながら、間違ったことを「許可する」
可能性があります。(頭のスイッチを切るわけにはいかないのはそのためです)
人間によるエラーをなくす一方で、別のエラーの可能性を作ります。
■近似値を使わないので潜水時間が長くなりますが、近似値を使うことによって得られる限界への余
裕がなくなります。
※しかし、こういった短所があるからといって、ダイブコンピューターを使わないことにする必要はありま
せん。長所の方が圧倒的で、最近はダイブコンピューターを持っていないダイバーの方が珍しいくら
いです。問題点をきちんと認識しておくことが何よりも大切なことになります。
【ダイブコンピューターの使い方】
[1]
ダイビコンピューターは深度計とタイマーを備え、身体の中の理論窒素量を計算する高度な
計算機です。ダイブテーブルと同等の有効性を持って、身体の物理的にモニターするわけではあ
りません。ダイブテーブルの場合と同じように、余裕を持たせた控え目なダイビングに関するガイド
ラインがダイブコンピューターにも当てはまります。
[2]
ダイブコンピューターを共有してはいけません。各ダイバーにひとつずつ必要です。ダイブコンピ
ューターは、ダイビングと水面休息時間に伴って上下する理論上の体内窒素量をモニターするため
に、同じダイバーが最初から最後まで使用しなければなりません。ダイビングの合間に他のダイバ
ーに貸してあげるわけにはいきません。また、深度をかなり細かくにモニターするために、バディ同
士でひとつのコンピューターを共有することもできません。
携帯しているダイバーに対してのみ正確なデータを表示します。
[3]
データが最も控え目なダイブコンピューターに従います。自分のダイブコンピューターかバディ
のダイブコンピューターのいずれかが減圧不要限界に近づいたら浮上します。余裕の幅が一番少
ないダイブコンピューターに従うと、事実上そのダイブコンピューターを共有していることになり、そ
れはしてはいけないことです。
[4]
ダイビングの合間にダイブコンピューターのスイッチを切ってはいけません。スイッチはオフに
できないのが普通ですが、バッテリーを取り出したり電源を切ったりすると、前回のダイビングと残
留窒素に関するデータが失われてしまいます。そうなると、すべての残留窒素が身体の中から排
出されるまで、コンピューターが使えなくなってしまいます。ダイブコンピューターは、データが残留
窒素ゼロになると、自動的に電源が切れるようになっています。
[5]
最も深いダイビングを最初に行い、その後のダイビングは浅い深度になるように計画しま
す。ダイビングは深いところから開始して、だんだんと浅くなるようにします。ダイビング医学
界が推奨しているように、浅場から深場へというダイビングは避けてください。このガイドラインに従
わなかったとしても、ダイブコンピューターは減圧不要の時間を表示し続けますが、それはOKだか
らではなく、データをまったく表示しないのよりましだからです。ダイビングの合間の水面休息時間
が短いのに深い反復ダイビングをするのはやめましょう。
[6]
十分にダイブコンピューターの限度内にとどまります。いつも5分間以上の減圧不要の時間を
残すようにしましょう。これよりゼロに近づいた場合には、浅い水深へ浮上して十分な減圧不要の
時間になったとしても、限界ギリギリまで潜ったということになります。
[7]
ダイブコンピューターが故障した場合には、ダイビングを12〜24時間中断する必要が起こ
るもあります。ダイビング中にダイブコンピューターが故障しても、十分に減圧不要限界内にとど
まっていた場合には、すぐに水深5mへ浮上して、5分間以上の安全停止をし、水面へ出ます。別
のダイブコンピューターだと、どの程度の残留窒素が身体の中に入っているか分からないので、そ
れを使うわけにはいきません。